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40代になると妊娠の確率は低くなるので、外だし(膣外射精)でも避妊できると考えている方は多いのではないでしょうか?
しかし、40代でも閉経を迎えていなければ妊娠の可能性はあるので、そのリスクを理解することが重要です。
そこで、こちらの記事では
外だし(膣外射精)の妊娠率
カウパー液による妊娠の可能性
外だしはしたけど、妊娠の不安を感じた時の対処法
上記について詳しく解説します。
こちらの記事を読んで、外だし(膣外射精)についての正しい知識を身につけることができたら幸いです。
外だし(膣外射精)の妊娠率
外だし(膣外射精)の妊娠率
「外だし」とは、性交中に射精を膣内ではなく外で行うことです。
外だしをすれば、精子が膣内には入らないため妊娠することはないのではないか、と考えがちですが、避妊方法としてはあまり効果的ではありません。
現実的には外だしの避妊成功率は約78%と言われています。
成功率の数字だけ見ると効果が高いように思えますが、これは、100人の女性が「外だし」をした場合、22人が妊娠するということになり、避妊方法としては決しておすすめできるものではありません。
また、射精前にも精子が含まれる液体(カウパー液)が分泌され、完全に避妊することは難しいです。
では次に、その液体(カウパー液)で妊娠することはあるのか?を解説していきます。
カウパー液で妊娠する可能性も
カウパー液(またはプレカム)とは、よく「我慢汁」や「先走り液」と呼ばれるもので、尿道を潤滑し、精子の通過を助けるという役割があり、性的興奮時に尿道から分泌される無色透明の液体です。
カウパー液そのものには通常精子は含まれていないと言われていますが、以下のような場合は注意が必要です。
- 一部の男性には、カウパー液内に少量の精子が含まれることがある
- 直前に射精があった場合、尿道内に残った精子が次のカウパー液に混入する可能性がある
カウパー液のみで妊娠する可能性は非常に低いとされていますが、排卵のタイミングなどによっては、精子と卵子が出会う可能性もあります。
少量でも精子が膣内に入れば、妊娠の確率があるので、妊娠を望んでいないのであれば注意が必要です!
外だしのみでは避妊効果が不十分なため、妊娠を望んでいない場合は、他の避妊方法を選択するのが重要です。
40代の妊娠の確率は?
40代になると妊娠の確率は低くなりますが、閉経を迎えていなければ妊娠する可能性はあります。
女性の年齢と妊孕力(にんようりょく)の変化
参考:日本生殖医学会
日本生殖医学会によると、女性は年齢とともに妊孕力(にんようりょく/妊娠する力)が低下すると言われており、
40~44歳では40%以下、45~49歳では10%以下となっています。
しかし、40代の妊娠する力が減っているとはいえ、ゼロではないので、外だしでも妊娠する可能性はありますよね。
外だしはしたけど、妊娠の不安を感じた時の対処法
外だししたけど、妊娠の不安を感じた時の対処法として、緊急避妊法を利用することが選択肢のひとつとなります。
緊急避妊法には主に下記の2つがあります。
- アフターピル(緊急避妊薬)の服用
- 銅付加IUD(子宮内避妊器具)の使用
1.アフターピル(緊急避妊薬)を服用する
アフターピルは避妊に失敗した場合に、ピルの種類により72時間以内または120時間以内に服用することで妊娠を防ぐことができるお薬です。
常用するものではなく、緊急時のみの使用が推奨されています。
それぞれの方法にメリット・デメリットがありますので、処方を検討されている方は参考にしてみて下さいね。
- 早めの服用により高い避妊効果がある
- 1回の服用で効果がある
※ヤッぺ法を除く
- 副作用が現れる可能性がある
- 避妊効果は高いが、100%の成功率ではない
- 価格が高い
アフターピルには3種類あります。
※表内のアフターピルの価格は当サイト調べによる
種類 | 妊娠阻止率 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ヤッペ法 | 約57%(72時間以内の内服) | ・アフターピルの中では比較的安い (4,000円台) | ・2回服用しなければならない ・吐き気などの副作用が出やすい |
レボノルゲストレル法 | 約81%(72時間以内の服用) 妊娠阻止率は性交後 24時間以内の服用:95% 25時間~48時間の服用:85% 49時間~72時間の服用:58% | ・1回服用(処方後すぐ1錠) ・効果が高い ・副作用が少ない | ・ヤッぺ法よりピルの価格が高い (8,000円台~12,000円台) ・性交後の服用時間が遅くなるほど妊娠阻止率が低くなってしまう |
ウリプリスタール法 | 約98%(120時間以内の服用) | ・有効な時間120時間以内と長い ・1回服用(処方後すぐ1錠) ・効果が高い ・副作用が少ない | ・レボノルゲストレル法よりピルの価格が高い (8,000円台~16,000円台) ・国内非承認なので、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外 |
表の中にあるレボノルゲストレル法には、国内承認薬の「ノルレボ」と「レボノルゲストレル(ノルレボのジェネリック薬)」があり、妊娠阻止率は以下のグラフのようになっています。
参考:日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
避妊に失敗したかも?と思ってから、服用までの時間が遅くなればなるほど、妊娠阻止率は下がってしまいます。
万が一の時すぐに飲めるように、アフターピルの予備があると安心ですね!
アフターピルは病院の婦人科や、オンラインクリニックで処方してもらうことができます。
低用量ピルと同様、40歳以上の方は血栓症のリスクが高まりますが、オンラインクリニックを調べたところ、アフターピルの処方に年齢制限を設けていないクリニックもみられました。
40代・50代の方も、医師の判断によりアフターピルを処方してもらうことが可能ですので、よく相談をしてみて下さいね!
アフターピルは、自宅や職場の近くの病院の婦人科で処方してもらうとすぐに服用することができますが、知り合いに会ってしまう可能性もあり、気になる方も多いのではないでしょうか。
それに比べて、オンラインクリニックでは、人目を気にせず診察・処方をしてもらえますし、待ち時間がないのがメリットです!
アフターピルの処方は自由診療となるので病院の婦人科でも保険適用はされず、それぞれのクリニックにより価格が変わってきます。
そこで、アフターピルを処方してくれる、オンライン診療のクリニックを6院比較してみました。
平均約1,600円台の診察料が無料になるクリニックもあり、婦人科を受診するより安くなることもありますよ!
・アフターピルの価格や診察料など
・お届けのスピード
・配送やお届け方法についてなど
・診療時間や診察方法など
計14項目で厳選した5クリニックを徹底比較し、ご紹介していますので、アフターピルの処方を検討している方はぜひ、参考にしてみて下さいね。
オンライン診療で購入するなら、クリニックフォアが安いですよ!
クリニックの中にはまとめ買いできるところもあるので、怪しいなと思った時のために予備を持っておくと安心ですね!
2.銅付加IUD(子宮内避妊器具)を使用する
その他の緊急避妊方法としては、銅付加IUD(子宮内避妊器具)があります。
銅付加IUD(子宮内避妊器具)は、銅線を巻いたT字型の子宮内避妊具で、銅の働きにより精子の運動を阻害、受精卵の着床を防ぎます。
性行為後120時間以内に子宮内に装着することで、緊急避妊が可能です!
銅付加IUDを挿入してもらうには、産婦人科を受診する必要があります。
挿入時の痛みを感じる方や、子宮の壁を穿孔するリスクなどデメリットもありますので、医師とよく相談することが重要です。
40代におすすめの外だし以外の避妊法
40代のおすすめ避妊方法として、以下の4つの方法があります。
1.コンドーム
コンドームは、主に避妊や性感染症の予防を目的として使用される、薄いゴム製またはプラスチック製の商品です。
装着ミスや破れ、はずれてしまうなどによる失敗があるということがデメリットのひとつです。
しかし、正しく使用すれば避妊成功率は98%と高く、HIVやクラミジア、淋病などの性感染症の予防もできるのが、コンドームの最大のメリットです。
また、ラテックスアレルギーを持つ人には、アレルギー反応を引き起こす可能性がありますが、現在ポリウレタンやポリイソプレン製の商品も販売されているので、そういった商品を選ぶのが良いでしょう。
薬局・ドラッグストア・スーパー・オンラインショップなどで、処方箋がなくても簡単に購入ができるところもメリットですね!
2.避妊手術
避妊手術は、女性の卵管(卵子の通り道となる管)を糸で結んでふさぐ、または切断することで、妊娠を防ぐ方法です。
避妊手術は一度手術を行えば、生涯にわたって99%以上の高い避妊効果が続くので、特に下記のような方におすすめの避妊方法です
- 永久的に妊娠を避けたい人
- 今後子どもをもうける予定がない人
- 他の避妊方法(低用量ピルやコンドームなど)が体質的に合わない方
- 低用量ピルを服用できない方(喫煙者、高血圧、糖尿病があるなど)
避妊手術は約10~30万円(自費の相場)と高い費用※が掛かりますが、手術後は避妊を続けるための追加の費用が不要となります。
※手術費用の他に検査代や入院代などの費用がかかる場合があります
避妊手術を行うと、生殖機能を元に戻すことは非常に困難ですので、手術を受ける前に、パートナーや医師とよく相談してくださいね。
3.IUS/IUD(子宮内避妊システム/子宮内避妊器具)
IUS・IUDはどちらもT字型のもので、子宮内に挿入される避妊具です。
【IUS】(子宮内避妊システム)
子宮内でプロゲスチン(レボノルゲストレル)というホルモンを持続的に放出し、子宮内膜を薄くし、受精卵の着床を防ぎます。代表的な製品には「ミレーナ」があります。
「月経量が減少するため、月経痛の軽減も期待できる」というメリットがあります。
【IUD】(子宮内避妊器具)
銅線を巻いたT字型の子宮内避妊具で、銅の働きにより精子の運動を阻害、受精卵の着床を防ぎます。
「緊急避妊薬としても使用ができる」というメリットがあります。
IUSは3~5年、IUDは5~10年と長期間の避妊ができることが最大のメリットです。
また避妊具を除去すれば、すぐに妊娠可能な状態になるので、妊娠を望む方にも安心して使用ができます。
IUS・IUDの費用の相場は約2~5万円ですが、子宮内膜症や月経困難症などの治療が必要な場合、保険適用される可能性が高いですよ!
IUS・IUDは子宮内に挿入するため
- 痛みや違和感が出る場合がある
- 挿入後数ヶ月間、不正出血が見られることがある
上記のような症状が出る可能性がありますので、診察の時に医師とよく相談してくださいね。
4.低用量ピル
低用量ピルには、卵胞ホルモンの「エストロゲン」と黄体ホルモンの「プロゲステロン」という2種類のホルモンが配合されていて、生理中の不快な症状改善や、月経移動、避妊の目的で使用される薬です。
低用量ピルの避妊効果は99%以上と高いので、避妊にはとても優れています。
生理前や生理中の不快な症状も軽減させてくれるので、生理痛などが辛い方にも嬉しいですよね。
しかしデメリットとして、高血圧・糖尿病・肝障害などの病気がある方、喫煙者、40歳以上の方は、血栓症のリスクが高くなるので、処方をおすすめしていない医療機関が多いのも事実です。
そこで、低用量ピルの処方に年齢制限があるのか、オンラインピル処方のクリニックを調べたところ
メデリピル:46歳未満
マイピル:45歳まで
ルナルナおくすり便:49歳未満
上記のような記載がありました。
40歳以上で初めて低用量ピルを服用する方は特に、医師とよく相談してみてくださいね。
性感染症の予防には効果がないので、低用量ピルを飲んでいてもコンドームを使用することをおすすめします。
まとめ
外だしの避妊失敗率は約22%と言われており、40代でも妊娠する可能性がありますので、避妊方法としてはおすすめできません。
妊娠を望んでいないのであれば、コンドーム・避妊手術・IUS/IUD・低用量ピルなどの避妊法を利用した方が良いでしょう。
妊娠の不安を感じた際には、緊急避妊法としてアフターピルや銅付加IUDの利用という選択肢もありますので、医師とよく相談をし、適切な対策をして下さいね。